児童文学

イギリスの子どもの本の歴史

三宅興子〈子どもの本〉の研究1

三宅 興子[著]

A5判上製・376頁・4800円+税
ISBN978-4-87737-441-9(19・10)

刊行のことば

 この全3巻は、主に、『イギリス児童文学論』『イギリス絵本論』の刊行後、約25年間にいろいろの媒体で発表した論文などを集めた選集です。なかには、折々に興味をもった雑文もまじっています。
 その間に児童文学の「作家・作品」中心の研究は、大きく変化していきました。手書き原稿がパソコン入力になり、文献検索も電子ネットワークの発達で容易にできるようになりました。「子どもの本」の研究、特に、絵本や挿画の研究へと興味が移っていき、イメージの守旧性を追求するカルチュラルスタディーズに近いものが研究の中心になっています。
誰も鍬をいれていない沃野に入って、夢中になって開拓しているような楽しい感じの仕事が多かったのですが、3巻にまとめるのは大仕事でした。
 校正をしながら、自己批判をしたり、お世話になった方々の思い出に耽ったりいたしました。お近くに置いていただけましたら幸いです。

三宅興子

 

イギリスの子どもの本を文化史的に捉え、作家・作品のそれぞれを考える

 

Ⅰ───文化史的研究

解題
子どもの本と五〇年/他国のイメージはどのようにつくられたか /パーキンズの『日本のふたご』を読む/The“Nursery”Seriesと「世界の子供叢書」の場合 /児童文学にみる今日の〈子ども〉

Ⅱ───ファンタジー

解題
ファンタジーを「整理整頓」する/イギリスの幼年童話入門 /イギリス児童文学史研究ノート1…ドロシー・キルナー『あるネズミの生涯と遍歴』論/イギリス児童文学史研究ノート2 …『あるロンドン人形の思い出の記』論/イギリス児童文学史研究ノート3…あべこべの系譜 /マーク・レモンのファンタジー作品

Ⅲ ───作家・作品論

解題
『秘密の花園』論 /F・H・バーネット論 /児童文学者としてのE・V・ルーカス /『砂』の重苦しさをぬけて/なぜ、読まれているのか/海はどこへ行った?

Ⅳ ───その他

解題
子どもの本のなかの戦争を考える/英米児童文学に描かれた格差社会の考察/ 地球という風土/大人も成長する /「岩波少年文庫」の改訳をめぐって/「ハリー・ポッター現象」とは何だったのか? /石井桃子さん /イギリス児童文学・絵本情報/日本における英語圏児童文学研究の歴史

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イギリスの絵本の歴史

三宅興子〈子どもの本〉の研究2

三宅 興子[著]

A5判上製・240頁・3200円+税
ISBN978-4-87737-442-6(19・10)

イギリスの絵本の歴史を鑑み、今日に至る絵本の成熟を考える

Ⅰ─── イギリス絵本論

解題
子どものためのチャップブック
小型本シリーズDumpy Books for Childrenの分析
Puffin Picture Booksシリーズ 出版の意義── 一九四〇年代を中心に
シンデレラ絵本考
[付] 西洋昔話の三人のお姫さま
イギリスの「しかけ絵本」のペーパークリエーション── Bookano Seriesを中心に
牧野義雄の描いた絵本のなかの日本
絵本とグロテスク── 『巨人殺しのジャック』の場合
バラッド「森の子どもたち」の絵本化をめぐって──結末の子どもの死の表現を中心に

Ⅱ─── 絵本の講演から

解題
絵本の翻訳と文化の根っこ
絵本が成熟するとき──イギリス、アメリカ、日本、そして韓国の場合
宗教叢書協会(Religious Tract Society)の子どもの本の出版
人形絵本論──イギリス絵本史からみたその歴史と意義

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日本の絵本の歴史

三宅興子〈子どもの本〉の研究3

三宅 興子[著]

A5判上製・272頁・3800円+税
ISBN978-4-87737-443-3(19・10)

海外の絵本との比較を試み、日本における絵本の歴史を考える

Ⅰ─── 比較絵本史

解題
比較児童出版美術史・事始め 
「絵本」の「翻訳」史・試論 
「金の斧、銀の斧」の神さま── 英・仏と日本の比較

Ⅱ─── 日本の絵本史から

解題
日本の子どもの本前史から──その特徴としての絵と文の共生関係
絵雑誌の研究について
「ぐりこえほん」にみる絵本意識
「絵本原画展」のはじまり── 至光社・武市八十雄さんから
「イギリスではじめての日本絵本原画展」より――日本の絵本画家の紹介
中川李枝子・山脇百合子論── 『ぐりとぐら』を中心に
こぐま社・佐藤英和さんの歩み── 私的情景を絵本史のなかへ
Ⅲ─── 幼稚園文庫などでの絵本の受容

解題
絵本の読者とその受容について考えること── 幼稚園文庫の報告から
「かわいい」絵本論 
絵本を選ぶツールとしての「絵本ブックリスト」
大学生と絵本

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文芸雑誌『若草』

私たちは文芸を愛好している

小平麻衣子[編]

A5判並製・360頁・3600円+税
ISBN978-4-87737-418-1(18・1)

序章
文芸雑誌『若草』について 小平麻衣子

第一部 作家とメディア

『若草』から林芙美子『放浪記』へ 服部徹也
―初期作品雑誌初出形からの変容

『若草』におけるモダン・ガール サンドラ・シャール
―片岡鉄兵の女性観・恋愛観をめぐって
作家たちの「ポーズ」と読者をめぐる力学 村山龍

『若草』における井伏鱒二 滝口明祥
―「第二義的」な雑誌と作家の関係

第二部 教育装置をめぐる誘惑と抵抗

啓蒙される少女たち 徳永夏子
―『若草』の発展と女性投稿者

『若草』に発表された小説における女性の職業の表象 太田知美

『若草』におけるエキゾチシズム ジェラルド・プルー
―〈南〉の魅惑

教養としての映画 

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児童文学の愉しみ<br />20の物語

児童文学の愉しみ
20の物語

明治から平成へ

北原泰邦 中野裕子[編]

A5判・240頁・予価2000円
ISBN978-4-87737-368-9 (14・8)

児童文学の豊かな森にふみこもう

20の物語からはじまる児童文学の世界


呉 文聡 八ッ山羊/巌谷小波 桃太郎/国木田独歩 山の力/芥川龍之介 蜘蛛の糸/有島武郎 一房の葡萄/宇野浩二 蕗の下の神様/小川未明 赤い蝋燭と人魚/宮沢賢治 よだかの星/川端康成 級長の探偵/新美南吉 ごん狐/坪田譲治 三本の柿の木/平塚武二 たまむしのずしの物語/佐藤さとる 太一の机/斎藤隆介 一ノ字鬼/那須正幹 The End of the World/森忠明 少年時代の画集/江國香織 草之丞の話/池澤夏樹 十字路に埋まった宝物/工藤直子 ある日、ちび竜が…/木村裕一 あらしのよるに/児童文学の流れ/明治・大正編/昭和・平成編

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バーネット自伝

わたしの一番よく知っている子ども

フランシス・ホジソン・バーネット 松下宏子・三宅興子[編・訳]

四六判・420頁・2800円
ISBN978-4-87737-352-8(13・6)

第1章 わたしの一番よく知っている子ども
第2章 小さな花の本と茶色の聖書
第3章 エデンの裏庭
第4章 物語と人形
第5章 イズリントン・スクエア
第6章 だまされた話
第7章 本棚つき書き物机
第8章 パーティー
第9章 結婚式
第10章 奇妙なもの
第11章 「ママ」と初めての創作
第12章 「イーディス・サマヴィル」と生のカブ
第13章 クリストファー・コロンブス
第14章 木の精の日々
第15章 「目的は報酬です」
第16章 作家の道へ

「ハートとダイヤモンド」(雑誌掲載第一作)

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絵本をよむこと

絵本をよむこと

「絵本学」入門

香曽我部秀幸・鈴木穂波[編]

A5判・224頁・(1章~4章カラー)1800円
ISBN978-4-87737-332-0 (12・7)

第1章 絵本の基本概念
第2章 絵本の歴史
第1節 西欧の絵本の歴史
 1 絵本の源流
 2 物語絵本の萌芽
 3 絵本の近代
第2節 日本の絵本の歴史 
 1 近代以前の絵本
 2 明治期の絵本
 3 大正~昭和前期の絵本
 4 新たな出発―現代の絵本の始まり
第3章 絵本の現在 
第1節 海外の絵本の現在 
 1 現代絵本の開花
 2 広がり深まる絵本表現
 3 多彩なテーマと手法
 4 新世紀の絵本と今後の展望
第2節 日本の絵本の現在 
 1 現代日本の絵本の流れ
 2 新世紀の絵本
 3 注目すべき現代の絵本
第4章 最新の絵本評論 
第5章 100冊の絵本をよむ
 1 海外の絵本50冊
 2 日本の絵本50冊
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大正期の絵本・絵雑誌の研究

大正期の絵本・絵雑誌の研究

三宅興子・香曽我部秀幸[編]

B5判・370頁・全頁カラー・7200円
ISBN978-4-87737-287-3 (09・10)

第31回日本出版学会奨励賞受賞
第34回児童文学会特別賞受賞

札幌市中央図書館所蔵の池田コレクション8大正期の絵本95冊、絵雑誌19種182冊、その他の資料4冊9の意義とその考察。
第1部 「池田コレクション」所蔵 絵本・絵雑誌の概要と意義
第1章 絵本コレクションの概要と意義
第2章 絵雑誌コレクションの概要と意義
第2部 「池田コレクション」の絵本・絵雑誌の特色
第3章 絵本・絵雑誌にみる印刷技法と絵画表現
第4章 大正期の絵本・絵雑誌の言語表現
第3部 「池田コレクション」の絵本・絵雑誌の諸相
第5章 歴史絵本と絵雑誌にみる歴史英雄像
第6章 絵本・絵雑誌とポンチ 
第7章 絵本・絵雑誌の「尽くし」的表現
第8章 絵本・絵雑誌の「しかけ」についての一考察
第9章 絵本・絵雑誌にみる〈遊びのイメージ〉
終章 日本絵本史における大正時代と「池田コレクション」の意味

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アプローチ児童文学

アプローチ児童文学

関口安義[編]

A5判・224頁・1800円
ISBN978-4-87737-257-6(08・1)

二十一世紀の児童文学の入門書である。
Ⅰ 近代児童文学の史的展開 Ⅱ 児童文学の諸分野 伝承文芸・歴史物語・冒険物語・幼年童話 少年少女小説・動物物語・戦争児童文学・絵本ファンタジー・童謡・漫画・アニメーション Ⅲ 児童文学の周辺 わらべうた・ストーリーテリング・児童劇の世界 児童文学とジェンダー・児童文学と教科書 Ⅳ 日本児童文学の作家と作品 巌谷小波・小川未明・浜田広介・千葉省三・宮沢賢治・豊島与志雄・宇野浩二・坪田譲治・新美南吉・北原白秋・金子みすゞ・壺井栄・椋鳩十・いぬいとみこ・佐藤さとる・松谷みよ子・今西祐行・今江祥智・安房直子・谷川俊太郎 Ⅴ 児童文学研究図書館・資料館案内 Ⅵ 児童文学主要研究文献一覧
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児童文学研究を拓く

児童文学研究を拓く

三宅興子先生退職記念論文集刊行会[編]

A5判 382頁
ISBN4-87737-249-1(07・5)

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児童文学の愉楽

児童文学の愉楽

三宅興子

四六判・376頁・3600円
ISBN4-87737-241-5(06・12)

Ⅰ日本の児童文学 『子どもと文学』から三〇年/ボクちゃんのゆくえ/蘆谷重常の童話理論の淵源を求めて/[作品論]『ながいながいペンギンの話』/『おばあちゃんのひこうき』/『光車よ まわれ!』/『日本宝島』/『冒険者たち』 Ⅱ英語圏の児童文学 〈実生活〉物語/〈自己発見〉小説 家庭小説[作家論]オルコット/M・フェンレイ/ K・D・ウィギン/モンゴメリィ/R・ホーバン[作品論]『赤毛のアン』/『トム・ソーヤー外遊記』『探偵トム・ソーヤー』/『それぞれの海へ』/『カレンの日記』/『とげのあるパラダイス』Ⅲ「セント・ニコラス」誌研究 書誌および研究史/さし絵のしめる位置/フランク・F・ストックントン論/「セント・ニコラス」の時代性 Ⅳ 児童文学の困難さ Ⅴ 児童文学の愉楽  絵本便りーイギリスから
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絵本と子どものであう場所

絵本と子どものであう場所

幼稚園絵本文庫10年の記録

三宅興子ほか[編]

A5判・422頁・3200円
ISBN4-87737-228-8(06・4)

第1部こうめ文庫10年をふりかえって/こうめ文庫の概要と歩み/集団で絵本をよむ/子どもの絵本とのかかわり方と絵本選びをめぐるダイナミズム 第2部文庫活動からみえてきたテーマ/「かわいい」絵本論 /こわい絵本の魅力/体に関する絵本のよまれ方/ 幼稚園文庫で韓国絵本をよむ/子どもの求める絵本と親の与えたい絵本/10年の貸出記録をよむ
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絵本ガイドブック

絵本ガイドブック

三宅興子・浅野法子・鈴木穂波[編]

A5判 160頁
ISBN4-87737-191-5(04・9)

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もうひとつのイギリス児童文学史

もうひとつのイギリス児童文学史

三宅興子[著]

B5判・320頁・8000円
ISBN4-87737-188-5(03・5)

「パンチ」誌を軸に従来の児童文学史では等閑視されてきた作品群を取り出し、新しい文学史の構築を目指す。 「パンチ」誌と児童文学との関連/創刊期の作家とその作品における児童文学性/創刊期の画家とその作品におけるさし絵の深化/ユーモアのある絵と子ども読者/20世紀を拓く/子ども時代の普遍性の顕現/イギリス児童文学史の再構築試論
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近代の童謡作家研究

近代の童謡作家研究

滝沢典子[著]

A5判 734頁
ISBN4-87737-090-0(00・5)

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児童文学 12の扉をひらく

児童文学 12の扉をひらく

三宅興子・多田昌美[編]

A5判・224頁・1800円〈5刷〉 
ISBN4-87737-078-1(99・5)

序 児童文学との出会い/1の扉 伝承の文学/2の扉 詩とわらべうた/3の扉 絵本/4の扉 ノンフィクションと伝記/5の扉 童話と幼年文学/6の扉 冒険物語/7の扉 家庭物語と学校物語/8の扉 歴史児童文学と戦争児童文学/9の扉 動物物語/10の扉 日常のファンタジー/11の扉 異世界のファンタジー/12の扉 子どもの本の周辺
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イギリス絵本論

イギリス絵本論

三宅興子[著]

四六判・348頁・3400円〈2刷〉
ISBN4-906424-52-X(94・10)

イギリスの絵本の原点から現在まで、その歴史と変遷・問題点を探る。1994・10
[目次]Ⅰ イギリス絵本史/Ⅱ 絵本史を拓いた絵本・絵本作家/Ⅲ 絵本にみる差別意識/Ⅳ 絵本研究/Ⅴ イメージの変通
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イギリス児童文学論

イギリス児童文学論

三宅興子[著]

四六判・346頁・3400円〈3刷〉
ISBN4-906424-27-9(94・7)

チャールズ・キングズリィ/ルイス・キャロル/ジョージ・マクドナルドを中心に19世紀から20世紀のイギリス児童文学について論考する。1994・7
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