芥川龍之介の童話
7000円
A4判上製・352頁
ISBN978-4-87737-414-3(17・5)

狭衣物語 文学の斜行

井上 眞弓[編]

文学史的縦の観点
同時代的横の観点を超えて「斜行」という批評的視座から平安後期物語を読む

特別寄稿論文
能〈狭衣〉小考―能劇としての可能性  田村良平(村上湛)

Ⅰ 内なる斜行 

書き付けから始まる恋―『狭衣物語』中将妹君の登場を読む  井上眞弓
性空上人と『狭衣物語』―聖たちの時空を〈斜行〉する狭衣  井上新子
〈斜行〉する狭衣の生―狭衣の内面と「世」のかかわりから  水野雄太
『狭衣物語』諸本を〈斜行〉する古歌―「あな恋し」歌の引用をめぐって  萩野敦子
「斜行」する「形見」たち  野村倫子
結ぼほる大君―『夜の寝覚』の斜行するまなざしをめぐって  三村友希
『狭衣物語』を斜行する者―大弐の乳母をめぐって  千野裕子

Ⅱ 関係性の斜行

『夜の寝覚』―斜行する〈源氏〉の物語  乾澄子
『夜の寝覚』の寒暖語と〈風〉―物語展開における働き  山際咲清香
『いはでしのぶ』における『狭衣物語』享受―邸宅の名称から  勝亦志織
『木幡の時雨』継子いじめからの《斜行》―母娘・姉妹の物語へ  伊達舞
『恋路ゆかしき大将』における法輪寺―文学作品に見えるイメージの斜行  横山恵理
英訳された『とりかへばや』―〈斜行〉する『とりかへばや』の世界  片山ふゆき

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