近世小説を読む
冷徹な文体で、いかに作品を読み解くかに焦点を据えた論文集/文字遣いから語の選択、文の続けようから編の構成に至るまで、印象の因って来たるところを、テキストの細部に分け入って分析する
第一部 比較文学の視点から読む/第一章 秋成とポー/
第二章 西鶴の描いた恋愛/フランス十七世紀文学と対比して/第三章 井原西鶴の表現手法/第四章 論評 堀大司「秋成とメリメ」
第二部 西鶴を読む/第一章 『好色五人女』解/第一節 巻一「姿姫路清十郎物語」論/第二節 巻二「情を入し樽屋物かたり」論/第三節 巻三「中段に見る暦屋物語」論/第二章 西鶴の描いたヒロインたち―『好色五人女』の世界から/第三章 『本朝二十不孝』解/第一節 巻四の一「善悪二つ車」論/第二節 巻四の二「枕に残す筆の先」論/第四章 『武道伝来記』論/第一節 巻一の構成/第二節 巻二の構成/第三節 巻三の構成/第四節 巻四の構成/第五章 『日本永代蔵』の二話―没落談に見る西鶴の人間表現の特性
第三部 秋成を読む/第一章 『雨月物語』「白峯」論/第二章 『雨月物語』「夢応の鯉魚」論/第三章 『雨月物語』「菊花の約」解/第四章 書評 佐藤春夫『上田秋成』