芥川龍之介の童話

「蜘蛛の糸」/「犬と笛」/「魔術」/「杜子春」/「アグニの神」/「三つの宝」/「仙人」/「白」/「女仙」/「蜜柑」/「トロッコ」/童話や少年少女小説を対象にその魅力となっている源泉を神秘と自己像幻視の視角から考察

序 章 
芥川龍之介の童話と少年少女向け小説
 一 読みつがれる芥川龍之介の童話
 二 神秘への関心と自己を問うこと
第一章 
芥川龍之介と神秘
 一 芥川龍之介の幼少期と神秘
 二 妖変ブームと心霊学、神秘主義
 三 芥川龍之介と海軍機関学校
第二章 
童心と神秘─芥川龍之介と北原白秋
 一 白秋の芥川龍之介への影響
 二 『赤い鳥』における龍之介と白秋
 三 白秋の童話論と龍之介
第三章 
芥川龍之介が描いた少年少女
 一 少年少女を描いた作品と童話
 二 「トロッコ」の少年
 三 「少年」における追憶の形式と神秘
第四章 
芥川龍之介童話の成立とその本質
 一 自己の分裂と統合の物語と神秘
 二 もう一人の〈わたし〉と出会う物語
 三 ドットルゲンゲルの軌跡と童話の神秘
終 章 
芥川龍之介童話の提示したもの


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