村上春樹 物語を生きる
〈回転のイメージ〉により現代人の自己分裂と孤絶を表象する『回転木馬のデッド・ヒート』『ノルウェイの森』『スプートニクの恋人』
「過去の記憶をいかなる歴史として受け継いでゆくか」と問う『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』
Ⅰ 齟齬と分裂の物語
第1章…自己分裂と孤絶の物語──『回転木馬のデッド・ヒート』『ノルウェイの森』『スプートニクの恋人』
第2章…「あちら側」と「こちら側」──『スプートニクの恋人』
Ⅱ 過去から引き継がれた物語
第3章…過去の責任を継承する──『海辺のカフカ』
第4章…物語論としての物語──『1Q84』
第5章…芸術論としての物語──『騎士団長殺し』
第6章…歴史を生きる魂──『騎士団長殺し』『猫を棄てる 父親について語るとき』