‹文学史›の哲学

日本浪曼派の言説戦略とは
何であったのか?

1930年代から1940年代にかけての文化動向に多大な影響を持った日本浪曼派の文学運動の思想と方法の解明を目指して、その代表的人物であった保田與重郎のテクストを〈文学史〉をキーワードとして読み解く。日本浪曼派の言説戦略を同時代内部に布置し、近代日本のロマンティシズムとナショナリズムの系譜の再構成を試みる。

[第一部]
日本浪曼派と〈文学史〉の哲学
第一章 日本浪曼派の言説戦略─方法としての〈文学史〉
第二章 日本浪曼派の言説とジェンダー─〈文学史〉と〈女性〉表象
第三章 日本浪曼派と〈古典〉論の展開─〈文学史〉の哲学
第四章 日本浪曼派の〈戦後〉─「絶対平和論」と〈文学史〉の行方

[第二部]
日本浪曼派とその思想的背景
第五章 日本浪曼派と〈民芸〉運動─〈沖縄〉というトポス
第六章 日本浪曼派と〈差異〉─幻想としての〈郷土〉
第七章 日本浪曼派批判の再構成─〈民衆〉という虚構

[第三部]
日本浪曼派と
その〈文学史〉的圏域
第八章 夏目漱石と日本浪曼派─〈浪漫〉をめぐる言説の系譜
第九章 ラフカディオ・ハーンと
日本浪曼派─〈日本的なもの〉の系譜
第一〇章 芥川龍之介と日本浪曼派─〈理性〉への懐疑
第一一章 日本浪曼派と一九三〇年前後─太宰治と保田與重郎の交錯
第一二章 「近代の超克」の周辺─津村秀夫と〈超克〉論議の多様性


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