古代の産鉄神話と伝承
1 日向三代・カムヤマトイハレビコの系譜にあらわれる産鉄集団の語り―「火中出生譚」を中心に
はじめに 農耕一元論的解釈からの脱却9
一 番能邇邇藝命と木花之佐久夜毘賣との聖婚・一宿妊み・三柱の神の火中出生
二 鉄王としての神倭伊波礼毗古命の系譜
2「神武記」における神武天皇の大和平定の経路と鉄産地・水銀産出地との関係
一 「神武記」における神武天皇の大和平定の経路―鉄産地と水銀産出地との関係より
二 熊野の高倉下
三 吉野水系の水銀
四 宇陀の水銀
五 「神武紀」の丹生・丹生川
付 「神武紀」における東征の経路に見られる水銀・鉄・銅の鉱物資源
3 「垂仁記」を読む―産鉄王伝承としてホムチワケの物語を読む
―「垂仁記」の物語の構成とホムチワケの鉄王的属性
一 垂仁天皇の名前、宮廷の所在地、后妃の名称とその出自、皇子女の名称
二 沙本毘古・沙本毘売の反乱と鎮圧、ならびにホムチワケの火中出生の物語
三 ホムチワケの啞と啞からの再生・復活の物語
四 旦波の四柱の女性を召す。円野比売命の死
五 多遅摩毛理関係伝承
六 石祝作、土師部のこと
七 鍛冶王としての垂仁天皇=活目入彦五十狭茅天皇とその御子たちの属性―谷川健一説を軸に
八 「垂仁記」「垂仁紀」の特異性
九 ホムチワケの火中出生に対する諸説
一〇 ホムチワケ王の誕生伝承の原型と変容 産鉄集団の聖婚と神子誕生伝承
一一 「垂仁記」の語りに見られる金属集団の痕跡
一二 ホムチワケの啞と出雲大御神の祟りの除去伝承に見られる鉄王的性格
4 「垂仁記」の伝承主体の考察
一 ホムチワケ伝承の伝承主体、鳥取部・鳥養部
二 沙本毘古・沙本毘売の叛乱伝承の伝承主体―ワニ系氏族
三 沙本毘古・沙本毘売の叛乱伝承の伝承主体―日下部系氏族
四 『日本書紀』の日下部系氏族伝承と鳥取部との結びつき―叛乱伝承の伝承主体としての日下部系氏族と産鉄集団鳥取部
5 「景行記」を読む
一 景行天皇について
二 景行天皇の御子たち
三 「景行記」の物語
四 倭建命の妻と子孫
五 『古事記』における息長田別王の系譜
6 『古事記』における息長氏の系譜と天皇の系譜
一 日子坐王・息長水依比売の系譜―「開化記」を中心に
二 景行天皇(十二代)の父、垂仁天皇の祖の系譜・后妃・御子
三 景行天皇―倭建命の (の五世孫)を中心に
四 倭建命の后妃と御子 倭建命︱息長田別の系譜
7 『古事記』における息長氏の系譜と天皇の系譜 その二
一 成務天皇(十三代)
二 仲哀天皇(十四代)
三 応神天皇(亦名 十五代)
四 仁徳天皇(十六代)
五 履中天皇 (十七代)
六 反正天皇 (十八代)
七 天皇(十九代)
八 安康天皇(二十代)
九 雄略天皇(二十一代) (大長谷命)
十 清寧天皇 (二十二代)
十一 顕宗天皇 (二十三代)
十二 仁賢天皇 (=二十四代)
十三 武烈天皇 (二十五代)
十四 継体天皇 (二十六代)
十五 安閑天皇 (二十七代)
十六 天皇 (二十八代)
十七 天皇 (二十九代)
十八 天皇 (三十代)
十九 用明天皇 ( 三十一代)
二十 崇峻天皇 (三十二代)
二十一 推古天皇 (三十三代)
8 吉野裕の『風土記世界と鉄王神話』を読む
9 谷川健一の『青銅の神の足跡』を読む
10 『群馬の思想・文学・教育』編集後記