芥川龍之介の〈他者〉表象
文化研究的視点を作品分析に取り込み、
〈作品読解研究〉と〈原稿・草稿等資料研究〉を接続・統合させ
芥川龍之介作品における、共有性の否定された先に立ち現われる
〈他者〉という存在の表象について検討する。
序 章
第一部
歴史の中の〈他者〉
第一章 「羅生門」論
──〈古典〉をめぐる同時代状況から
第二章 「地獄変」論
──『大阪毎日新聞』での戦略
第三章 芥川龍之介にとっての歴史小説
──「西郷隆盛」「六の宮の姫君」を中心に
第二部
異性・異国としての〈他者〉
第四章 「秋」論
──芥川作品の語り出される〈場所〉
第五章 「南京の基督」論
──「幻想」/「迷信」としての〈中国〉
第六章 「奇怪な再会」論
──〈狂気〉と帝国主義
第七章 芥川の中国旅行記をめぐって
──「上海游記」を中心に
第三部
狂気という名の〈他者〉
第八章 「二つの手紙」論
──〈狂気〉とスキャンダリズム
第九章 「誘惑」・「浅草公園」論
──表現主義と〈筋のない小説〉・〈詩的精神〉
第一〇章 「歯車」論
──同時代の精神医学と芥川の〈狂気〉観の変容
終 章

