岡本かの子
第一部♦結婚の要請に苦しむ女たち
第一章 『晩春』──鈴子の〈苦しみ〉
第二章 『肉体の神曲』──揺らぐ〈肥満〉の意味
第三章 『娘』──室子の〈空腹感〉
第二部♦家業を担う女たち
第一章 『渾沌未分』──小初の希求したも
第二章 『鮨』──ともよの〈孤独感〉
第三章 『家霊』──くめ子と〈仕事〉
第三部♦職業に従事する女たち
第一章 『越年』──加奈江と〈暴力〉
第二章 『花は勁し』──桂子の光と影
第三章 『夫人と画家』──青い画の相克
第四部♦母の規範を超える女たち
第一章 『母と娘』──密着から自立へ/戦争協力から反戦へ
第二章 『母子叙情』──母子解放の〈通過儀礼〉
第五部♦老いに抗う女たち
第一章 『かやの生立』──越境する〈乳母〉
お常の両義性
第二章 『老妓抄』──芸者が舞台を降りるとき