分裂を生きる
島尾の戦争(特攻部隊)体験、またそれに基づいた表象を
〈生〉と〈死〉の枠組みだけではなく、
〈公〉と〈個〉の両義という枠組みで捉えると何がみえてくるのか
Ⅰ
第一章——〈公〉への方法的没入─「出発は遂に訪れず」論(1)
第二章——〈公〉と〈個〉に裂かれる自画像─「その夏の今は」論(1)
Ⅱ
第三章——自画像の選択─「出発は遂に訪れず」論(2)
第四章——両義的自画像の演出─「その夏の今は」論(2)
Ⅲ
第五章——〈物語化〉の回避─「接触」論
Ⅳ
第六章——両義的自画像の起源─『魚雷艇学生』論(1)
第七章——親和と異和─『魚雷艇学生』論(2)
付
[講演]草稿からみる小説家
島尾敏雄の方法草稿画像資料 i「出発は遂に訪れず」 ii「その夏の今は」